【3分解説】どうしてフィボナッチ分析と黄金比の関係がわかればトレードが上手くのか?

この記事で解決できるお悩み

  • フィボナッチ分析について知りたい
  • フィボナッチと黄金比の関係について知りたい
  • 損切りが上手くなりたい
  • 分析方法をマスターしたい

フィボナッチ分析は、黄金比と深い関係がある分析手法として有名です。

FXのテクニカル分析でもフィボナッチ系インジケーターがよく用いられています。

フィボナッチ分析が多くのトレーダーから注目されているのは、黄金比との関連性があるからです。

この記事ではフィボナッチ分析と黄金比の関係について解説します。

チョパエもん

黄金比…。日常においてもよく聞きますね。料理の味付けとか絵画の構図においてバランスが良い比率のようなイメージがあります。

FLARE

その通りです。フィボナッチ数列の連続する数の比率は、その黄金比に近づく傾向があるんだ。で、みんな黄金比付近でトレードをする。
この特性が、フィボナッチ分析を多くのトレーダーに注目させている理由の一つなんだよ。

チョパエもん

黄金比とFXがどう関係するのでしょうか?

FLARE

その理由については、フィボナッチと黄金比の関係性をみていくことで明らかになるよ。

フィボナッチ分析のポイントについても解説するので、しっかりと学んでいこう。


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黄金比とは


よく見かけるこの図がフィボナッチの黄金比。

黄金比とは、古代ギリシアに見出されたとされる神秘的な比率です。

人が美しいと直感的に感じるデザインといわれており、芸術や自然界にもよく存在している比率としても有名です。

葛飾北斎の作品もフィボナッチが使われている

黄金比は「1:(1+√5)/2」の比率で、数字にするとおよそ「1:1.618」という比率になります。

黄金比はエジプトのピラミッド、ギリシアのパルテノン神殿などの建築物の設計に用いられています。

パルテノン神殿

また、ミロのビーナスやモナ・リザなどの美術品にも黄金比が存在しています。

黄金比が世に広く知られるようになる前から、この比率に基づくデザインが行われてきた理由は、人間が無意識のうちにこの比率を美しく感じる傾向があるからといわれています。

この直感的な魅力が、芸術や建築だけでなく、金融市場の分析においても活用されています

フィボナッチ分析とは

フィボナッチ分析とは、先に紹介した黄金比にまつわるFXのテクニカル分析です。

イタリアの数学者フィボナッチによって提唱された「フィボナッチ数列」に基づいて分析する手法です。

フィボナッチ数列のラインがチャートの抵抗線やサポート線になる
オールインワンより引用

このフィボナッチ数列に基づいて算出される「フィボナッチ比率」もよく用いられています。

フィボナッチ数列とは

フィボナッチ数列とは、前項と前々項の和を次項とする以下のような数列です。

フィボナッチ数列

1、1、2、3、5、8、13、21、34、55、89、…

フィボナッチ数列は数学的には以下のように、数列の漸化式で定義できます。

数列の漸化式

a(n+2)= a(n+1)+ a(n)

数値的に見てもよくわからないという方は、規則性のある形という風に思っていただければよいでしょう。

フィボナッチ数列は、自然界によく出現している数列でもあります。

例えば、ひまわりの種の列数や松ぼっくりの模様の列数、血管や気管支の枝分かれなどの規則性は、フィボナッチ数列の数字に合っていることが多いことが知られています。

フィボナッチ比率とは

フィボナッチ分析においては、フィボナッチ比率も重要となります。

フィボナッチ比率とは、フィボナッチ数列の各項を規則的に割った値が収束する数値です。

以下のようにフィボナッチ数列の前項を次項で割ると0.618に収束します。

  • 0÷1=0
  • 1÷1=1
  • 1÷2=0.5
  • 2÷3=0.67
  • 3÷5=0.6
  • 5÷8=0.625
  • 8÷13=0.615
  • 13÷21=0.619
  • 21÷34=0.618
  • 34÷55=0.618

項の間を1つ空けると0.382、2つ空けると0.236に収束します。

このようにして算出されたフィボナッチ比率に基づき、フィボナッチ分析がおこなわれています。

フィボナッチ比率によってサポートやレジスタンスラインを特定することができるため、市場の価格動向の予測に役立ちます。

フィボナッチ分析と黄金比の関係

フィボナッチ分析と黄金比には深い関係があります。

以下のように、フィボナッチ数列の次項を前項で割ったときに収束する値が黄金比です。

大きな数字になるほど、連続する2つの数を割った結果が1.618に近づくことが分かると思います。

  • 1÷1=1
  • 2÷1=2
  • 3÷2=1.5
  • 5÷3=1.67
  • 8÷5=1.6
  • 13÷8=1.625
  • 21÷13=1.615
  • 34÷21=1.619
  • 55÷34=1.618
  • 89÷55=1.618

この黄金比は人々にとってなんとなく心地良く感じられるため、例えば株や為替の価格がこの比率に近づくと、無意識のうちに売ったり買ったりする傾向があるといわれています。

したがってフィボナッチ分析では黄金比を利用して、次に価格がどう動くかを予測しようとするわけです。

黄金比を生かすフィボナッチ分析のポイント

FXでは、フィボナッチ分析と黄金比の関係に注目してトレードに生かせます。

黄金比の性質に基づいて分析するときのポイントを押さえておきましょう。

相場の転換点を見出す

フィボナッチ分析では、黄金比に関連するチャートの動きが起きたタイミングに着目することが重要なポイントです。

フィボナッチ数列やフィボナッチ比率から算出されたタイミングでは、活発な売買が起こると予想できます。

買いや売りが進み相場が転換することが多いことから、相場の転換点を見出してトレードする方法として活用しましょう。

黄金比だけにこだわらない

1.618という黄金比だけにこだわらずに、フィボナッチ数列から導き出される比率を広く活用することが重要です。

フィボナッチ分析では黄金比のほかにも、フィボナッチリトレースメントなどのフィボナッチ比率の各数値がよく用いられています。

これらの比率を網羅的に活用できれば、どのくらい上がったり下がったりするかの予測の精度が高くなります。

黄金比だけではなく、他の比率にも注意を払うことが上手に投資するための鍵です。

まとめ

フィボナッチ分析のまとめ
  • フィボナッチ分析は、市場の動きにおける潜在的な転換点を予測するために使われる
  • フィボナッチ数列は前の2つの数を足して次の数を作る数の列のこと
  • フィボナッチ比率で連続する2つの数を割っていくと黄金比1.618に収束していく



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チョパエもん

フィボナッチ分析は、人の直感に訴えかける黄金比によって市場の転換点を判断するのに役立つのですね。

FLARE

そうです!でも、黄金比だけではなく、フィボナッチ数列から派生する他の比率も重要だよ。
この数列の比率は黄金比を含む特定の値に近づく特性があって、それを利用し市場の転換点を判断する手法がフィボナッチ分析なんだ。

もちろん市場が常にこれらの比率に従うわけではなく他の多くの要因も市場の動きに影響を与えますが、投資家が売買のタイミングを決めるときには、チャートが黄金比に関連する状況になっていることもよくあります。

フィボナッチ分析では黄金比を含む複数の比率を活用して市場のチャンスを探ることができるので、この分析法を積極的に使ってみましょう。


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